リクルーティングコラム
求人検索エンジンのひとつ「求人ボックス」は、独自の検索システムを採用し、他の求人サービスでは見つからない求人情報を閲覧できることが特徴です。
この記事では求人ボックスの概要を解説しながら、同じ求人検索エンジンの「Indeed」との違いを詳しく紹介します。
求人ボックス・Indeedとは?
求人ボックスとIndeedの違いを紹介する前に、そもそも求人検索エンジンとは何かを解説しながら、それぞれのサービスの概要をみていきましょう。
そもそも求人検索エンジンとは?
求人検索エンジンとは、求人に特化した検索エンジンのことです。
例えばGoogleやYahoo! といった検索エンジンを利用する際、トップページの検索窓から知りたい言葉や情報を入力することで、欲しい情報が検索されて表示されます。
求人検索エンジンとは、GoogleやYahoo! と同じような検索エンジンに求人情報が集約されたものを指し、ほとんどの求人検索エンジンサイトは「職種」と「勤務地」を入力して求人を探す仕組みです。
求人検索エンジンは一般的な求人サイトと比較して、以下のメリットがあります。
採用コストが安い
求人サイトに掲載すると高額な採用コストがかかりますが、求人検索エンジンの掲載料金は無料のものがほとんどです。
自社の採用ページに載せている情報やすでに掲載している求人サイトを含めてインターネット上から、検索エンジンロボットが求人情報を巡回して収集してくれる「クローリング」の仕組みを利用して掲載するか、各求人検索エンジンサイトに求人情報を直接投稿するため、料金がかかりません。
全職種・全雇用形態に対応のため求職者に発見してもらいやすい
求人検索エンジンは企業の採用ページに載せている情報やすでに掲載している求人サイトから情報を引っ張ってきているため、複数のサイトで求人情報を公開している企業や、複数職種の募集をしている企業は求人検索エンジンにすぐクローリングされやすく、求職者から発見されやすくなります。
雇用形態も、正社員・契約社員・派遣・アルバイト・パートなどさまざまな雇用形態の求人情報の掲載が可能です。
地方求人に強い
一般的な求人サイトや人材紹介は首都圏といった人口が多い地域に集中しやすく、地方の求人掲載があまりないのが現状です。
しかし求人検索エンジンはクローリングを利用しているため、地方の求人情報も多く掲載しています。
そのため、地方で仕事を探されている求職者の利用が増加しており、応募されやすいのです。
求人ボックスとは
求人ボックスは食べログや価格.comを運営するカカクコムからリリースされたサービスで、求人に特化した検索エンジンです。
求人ボックスでは勤務地や職種、雇用形態などのキーワードを入力することで、検索条件にマッチした求人を探すことができます。
求人ボックスは2015年からサービス開始しており、全国の転職サイトや求人サイトなどから雇用形態を問わず約500万件以上の求人情報を集約している点が特徴です。
Indeedとは
Indeedは、求人情報特化型の検索エンジンとなります。
「職種」や「会社名」などのキーワードと「勤務地」を入力し検索することで、さまざまな求人サイトに掲載されている求人情報を表示し、Indeedを介して各求人情報へアクセスすることが可能です。
一般的な転職サイトでは職種や雇用形態といったさまざまなキーワードに基づく検索軸を設定しますが、Indeedで使用される検索軸は基本的に「キーワード+勤務地」と検索軸がシンプルで自由度が高いため、検索結果が一部の企業に偏りづらく企業と求職者のマッチ度が高まりやすい効果があります。
求人ボックスとIndeedの違い3選
求人ボックスとIndeedは求人検索エンジンという性質上、クローリングによる情報収集や基本無料で利用できる点など、共通点が少なくありません。
では求人ボックスとIndeedは何が違うのか、異なる3つの要素をみていきましょう。
ユーザー数・求人数の違い
求人ボックスはユーザー数・求人数ともに増加傾向にあり、2022年11月には月間ユーザー数が800万人を突破したとの発表がありました。
対してIndeedは世界60ヶ国以上でサービスを展開しているため日本国内のユーザー数も多く、2022年11月時点で月間利用者数は約4000万人です。
求人掲載件数の公式データはありませんが、Googleにおけるページインデックス数を比べてもIndeedは求人ボックスに大差をつけており、多くのユーザーと求人情報を取り込んでいます。
掲載料金・プランの違い
求人ボックスとIndeedの掲載料金・プランの違いは、以下の通りです。
クリック課金型
クリック単価:25円~1,000円
掲載期間:フリー
<Indeed>
クリック課金型
クリック単価:15円~1,000円
掲載期間:フリー
求人ボックスとIndeedの料金形態はどちらもクリック課金型で、広告掲載すること自体に費用はかからず、ユーザーが求人の詳細ページを閲覧したタイミング(クリックしたタイミング)で初めて費用が発生する仕組みです。
長期間掲載したり多くの広告を掲載したりしても、求人情報がユーザーに閲覧されなければ費用が発生しないため、有効活用すれば従来の求人サイトよりも費用対効果を高めることができます。
掲載方法・掲載基準の違い
求人ボックスとIndeedの掲載方法は、両方とも「直接投稿」「クローリング」の2つです。
そのため、以下の方法で求人を掲載できます。
・各サービスに対応する採用サイトを作成する
・各サービスのシステムに直接入力する
掲載方法こそ共通していますが、自社サイトを載せるには各サービス独自の基準があり、掲載できる募集内容にも独自の基準があるため、仮に現在Indeedに掲載しているからといって求人ボックスにも掲載できるとは限りません。
※求人ボックスの掲載の仕方について詳しくはこちら→【応募数がUPする!求人ボックスに掲載する3つのポイントと注意点】
《目的別》求人ボックス・Indeedどちらを選ぶべきか解説!
大まかなシステムや利用方法が共通するIndeedと求人ボックスは、採用活動で求人検索エンジンを利用するとき、どちらを選択すればいいのでしょうか。
利用者数やターゲッティングなどの視点から、求人ボックスとIndeedのどちらを利用すればいいのかを解説します。
ユーザー目線のわかりやすいサイトで運用したいなら
求人ボックスを運営するカカクコムは、他にも「食べログ」や「価格.com」などのサービスを長年運営している実績があります。
「食べログ」や「価格.com」を運営してきた中で培ったノウハウやコンテンツ制作力を活かし、ユーザー目線に合わせた使いやすい設計で表示される点が魅力です。
対してIndeedは、テキストと枠でサイトが構成されており、ユーザーから見ると無骨な印象を受けます。
Indeedと求人ボックスの両者を比較すると、求職者目線から見た単純な見やすさや使いやすさでいえば、Indeedよりは求人ボックスを利用した方が、ユーザー目線で分かりやすい求人情報に仕上がるでしょう。
求人の表示数を増やしたいなら
Indeedと求人ボックスの大きな違いは求人の掲載数で、Indeedは世界60か国で展開しているため求人ボックスと比較し毎秒10件の求人情報が追加されていると言われているほど掲載数が多くなっています。
そのため単純に求人情報を出すのであれば、Indeedよりも求人数が少ない求人ボックスの方が自社の求人が埋もれにくいでしょう。
一方で世界的に展開しているIndeedは、求人ボックスと比較にならないほどの利用者数を誇り、Indeedの月間利用者数は2022年11月時点で約4000万人なのに対して、求人ボックスは2022年11月時点で約800万人であり、約5倍ほどの差があるのです。
求人掲載数が多い点だけを魅力に感じて利用すると自社求人がすぐに埋もれてしまいますが、アクセス分析や求人情報の定期更新といった求人広告の運用を行うことで求人ボックスよりも多くの利用者に見てもらえるため、求人の表示数を増やしたい場合にはIndeedの方が優れているといえます。
クリック単価をできるだけ抑えたいなら
クリック単価はIndeedは最低15円で、求人ボックスは最低25円から入札できます。
そのため単純な最低価格ならIndeedに軍配が上がりますが、クリック単価は最低価格で入札しただけでは十分な広告効果を得られません。
募集する職種や地域によって相場が異なるため、利用するサービスの違いだけでなく、自社で応募したい求人情報の内容を確認し、Indeedと求人ボックスの両方の相場を比較することをおすすめします。
中小企業の求人を掲載するなら
Indeedも求人ボックスもクリック課金制を採用しているため、採用費用を抑えたい中小企業にとってはあまり2つの差は薄いように感じるかもしれません。
両者の大きな違いは検索アルゴリズムで、求人ボックスは「求人の情報量」「求人の更新頻度(新鮮さ)」で検索マッチングするのに対して、Indeedは検索ワードの主軸に「勤務地」が含まれるため、Indeedの方が地方の求人に強い傾向があります。
そのため地方に拠点を構える中小企業が求人募集する場合、Indeedの方が多くの求職者にアピールできる可能性があるでしょう。
ターゲットをより絞りたいなら
求人ボックスは日本全国の求人情報を収集し、2022年7月時点で掲載件数は300万件を超えており、ユーザーが検索した際は以下の基準からその表示順位を構成します。
・情報の豊富さ
・情報の新鮮さ
・ユーザー行動
Indeedの検索アルゴリズムは「キーワード」「勤務地」であることに対して、求人ボックスはユーザー行動や求人情報のマッチ具合などを元にアルゴリズムを構築するため、求人情報の内容を充実させることができれば、求人ボックスの方が狙ったターゲットからの応募を狙いやすくなるでしょう。
※Indeedに求人を掲載するメリット・デメリットについて詳しくはこちら→【Indeedで応募を募るメリットデメリットと応募を増やす7つの改善策】
まとめ
求人ボックスとIndeedは、利用者の規模こそ大差をつけられていますが、ユーザー目線から見た使いやすさや検索アルゴリズムなどで差別化できています。
両者とも一長一短であり単純な比較ができないため、どちらも無料で利用できることから両方試しに利用してみて、自社の採用方法に合っている方を選択するやり方でも良いでしょう。
この記事を参考に、求人ボックスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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※この記事は、2023年2月現在の情報を元に作成しております。