【人事部の仕事】年間のスケジュールを解説。春から冬までの主なイベントと通期で担当する業務
更新日:2021.12.17
公開日:2020.10.14
カテゴリ:リクルーティングコラム 採用お役立ち情報
更新日:2021.12.17
公開日:2020.10.14
カテゴリ:リクルーティングコラム 採用お役立ち情報
人事部では、毎年定期的に行う業務がいくつもあります。
例えば、新卒採用における会社説明会や採用面接の実施、研修をはじめとする内定者の受け入れ準備です。
人事評価の集計・分析や給与・賞与の査定も人事部としての重要な役割で、社員のモチベーションアップに直結する大切な業務です。
近年では、快適に働ける環境を保つための、従業員からの相談対応も重要視されています。
人事部が主体となって行う業務の内容を、季節ごとに確認してみましょう。
このコラムの目次
新卒社員の入社が、人事部にとっては春の一大イベントです。
4月を一つの区切りとして、人事異動や昇給を行う会社も少なくありません。
夏期賞与の支給に向けた人事評価も、春から計画的に進めていきます。
4月の入社式に向けて、配属先や総務部門と連携して受け入れ準備を整えます。
新社会人として幸先の良いスタートを切れるよう、チェックリストを活用して抜かりなく準備を進めたいものです。
新卒社員研修の企画・運営も行います。
ビジネスマナーなど社会人の基礎を養うことと、企業理念を浸透させることが主な目的です。
外部講師を招いたり社外の施設を利用したりする場合は、研修スケジュールに影響が及ばないよう早めに予約を入れましょう。
社員の能力向上や組織の活性化を目的に、人事異動の計画を立てます。
引越しを伴う異動の場合は、住宅の確保や社員の個別事情を確認する関係で、1〜2月から準備を始める企業もあるようです。
新年度に給与改定を行う会社では、4月分の給与計算前に改定額を確定します。
6〜7月の夏期賞与の支給に向けて、人事評価も進めていきます。
前年度と評価者が変更になる場合は、評価者研修を実施すると評価基準のブレを回避でき、評価の公平性を保てるでしょう。
6月になると、インターンシップの受け入れや採用面接などの新卒の採用活動が本格化します。
人事部が労務管理を行う企業では、社会保険・労働保険に関する定期的な手続きがあるため、多忙となる傾向です。
選考開始後は、採用サイト経由で多くの学生からエントリーシートが届きます。
書類選考や面接日程の設定を迅速に行うことが、優秀な人材を確保するためには必須です。
面接担当者との日程調整や面接会場の準備も欠かせません。
大学の夏休みに合わせて、インターンシップを実施する企業もあります。
受入先部署の担当者と、職場実習の日程や内容について打ち合わせも行います。
インターンシップの結果で自社への応募にふさわしい人物かを見極め、内々定を出す場合もあるようです。
なお、経団連の「採用選考に関する指針」が廃止されていることから、今後は新卒採用の日程が前倒しされることが予想されます。
6月の給与計算が終了した後、社会保険料の算定基礎届を年金事務所に提出します。
9月分以降の社会保険料を確定する手続きです。前年度の雇用保険料・労働保険料を確定する「労働保険年度更新申告書」も、労働基準監督署に提出します。
いずれも提出期限は7月10日なので、遅れないように準備を進めましょう。
春と同様に、冬季賞与支給に向けて人事評価を実施します。
内定者が決定し、内定者研修や懇談会が開かれるのも、この時期です。
他のシーズンと比べて、比較的落ち着いているといわれています。
10月の内定式に向けて、会場の準備や学生への通知を行います。
いわゆる「親ブロック」対策として、内定式に保護者を招待する企業も増加傾向です。
内定者フォローの一環として、内定者研修や内定者懇談会も企画・実施します。
内定者からの相談に対応する場合には、迅速な対応と丁寧な言葉遣いに努めると会社への信頼が増すでしょう。
12月のボーナス支給に向けて、春と同様に上半期の人事評価を行います。
人事異動を行う企業もみられますが、春と比べると実施規模は小さめです。
人事部が総務部門に含まれる場合には、年末調整のサポートにも携わることもあります。
新年度に向けて、人事評価の結果や各部署の意見を取りまとめながら人員計画を作成し、人事異動も検討します。
並行して、新卒社員の受け入れ準備や次の新卒採用に向けた会社説明会の準備も進めていきます。
4月の新卒社員入社に向けて、デスクやPCの確保をはじめとする受け入れ準備を進めていきます。
受け入れ部署の管理職を通じて新卒社員の特徴や人材育成方針を伝えておくなど、入社を歓迎するムードづくりも大切です。
次期の新卒採用に向けて、採用サイトの担当者との打ち合わせや、会社説明会・合同企業説明会の準備も行います。
採用活動の費用が高額であり、決裁に時間がかかる可能性があるため早めの立案を心がけたいものです。
給与から天引きした所得税の過不足を精算するため、毎年11月〜12月にかけて年末調整を行います。
生命保険料の控除証明書など、社員のプライバシーにかかわる情報を収集するため、書類の取り扱いには十分な注意が必要です。
年末調整後、1月10日までに源泉所得税の納付を済ませ、1月31日までに給与支払報告書を自治体に提出する必要があるため、短期間で集中した作業が求められます。
人事部では季節にかかわらず行われる業務もあり、中途採用がその一例です。
ハラスメント防止やメンタルヘルス対策の一環として専用の相談窓口を置いて、社員からの相談を受ける場面もあります。
欠員の発生や増員の必要に応じて、中途採用を行います。
求人サイトへの掲載や面接対応など新卒採用と同じ業務もありますが、採用したい人材の条件を具体化する作業が加わるのが特徴です。
人材募集から採用まで短期間であることと、応募者の都合に応じて業務時間外に面接を行う場合があるため、スピード感と柔軟性を両立した対応が求められます。
入社後間もない社員に対し面談を行い、悩みや課題を共有しながら打開策を考えるなど、会社へのスムーズな定着を目指しています。
人事評価を行った後にも同様の面談を行い、社員の意欲を高め、持続させることも効果的でしょう。
ハラスメント行為やメンタル不全を防止し、快適に働ける環境を整えるための相談対応も行っています。
離職率を低下させ、従業員満足度(ES)を高める仕事も、人事部の役割の一つです。
人事部では、新卒採用や人事評価に代表される定期的な業務だけでなく、中途採用など年間を通して行われる業務もあります。
加えて、ストレスチェックの導入やパワハラ防止法の制定により、職場環境の整備に関連する業務が増える傾向にあります。
人事部員として活躍し続けるために、ルーチンワークにとらわれず、法改正を含む最新情報を収集しながら新たな取り組みへの挑戦も意識しましょう。
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※この記事は、2020年9月現在の情報を元に作成しております。