リクルーティングコラム
企業の採用業務は、募集方法だけでも就職情報サイトや求人検索エンジンといったWeb媒体や紙媒体があり、媒体ごとに応募者を管理しなければなりません。
さらに求職者の面接設定やメール対応、求職者の採用進捗の管理など、企業の採用業務は多岐に渡ります。
募集後も、求人に興味や関心を示してくれる採用候補者が集まるかどうか、必要な人材を採用できるかどうかといった課題が多く、それに伴い応募者とのやりとりや採用までの実務面で労力がかかりすぎているのが実情です。
採用業務を効率化させて、採用する人材の質を向上させるには、採用管理システム(ATS)の導入が有効な方法と言えるでしょう。
この記事では、採用管理システム(ATS)を提供する会社ごとに提供できるサービスの違いや料金などを比較して、採用管理システム(ATS)を選ぶ方法とともに紹介します。
このコラムの目次
採用管理システム(ATS)の相場はいくら?
採用管理システム(ATS)は、応募者の中から採用候補者となる人の個人情報や選考の進捗、選考結果といった情報管理、選考の連絡やアフターフォローなどの採用に関連する業務を効率よく行うためのシステムです。
製品によっては、求人票や採用サイトの作成などもできるシステムもありますが、採用管理システム(ATS)を提供する会社ごとに採用管理システム(ATS)の導入や運用にかかる料金体系は大きく違います。
採用管理システム(ATS)の料金体系も含めて相場はいくらになるのか見ていきましょう。
採用管理システム(ATS)の料金
採用管理システム(ATS)にかかる料金は、初期費用と月額料金に分けられます。
内訳は以下の通りです。
・初期費用-システムの初期設定、アカウント登録などにかかる費用
・月額料金-システムのサーバー代、運用管理費
初期費用については、採用管理システム(ATS)がクラウドサーバーを用いたSaaS(Software as a Service)型、つまりパッケージソフトではなくインターネットを通じてソフトウエアの機能が使えるようになっているシステムであれば、初期費用が無料になるケースが多い傾向にあります。
採用管理システム(ATS)を導入する前に料金体系がどうなっているのかを必ず確認しましょう。
相場は月額2〜10万円前後
採用管理システム(ATS)を契約するには、月間契約のプランもあるものの年間契約となるケースが多く、年間契約にすると月額料金が割安です。
月額料金には、システムのサーバー代や運用管理費、更新にかかる費用などが含まれており、登録する採用候補者数によって料金が変わるプランが多くなっています。
採用管理システム(ATS)のほとんどが「〇名までで月額〇万円」という料金体系で、月額料金はだいたい2万円から10万円が相場です。
採用管理システム(ATS)15選と料金まとめ
採用管理システム(ATS)の製品それぞれで、提供するサービス内容が変わります。
採用したい人材が新卒か中途か、あるいはアルバイトやパートも含むのかなどによっても最適な採用管理システム(ATS)は違ってくるため、おのずと選ぶべき採用管理システムの候補は絞られるでしょう。
会社の採用方針に合ったシステムを選ぶためにも、おすすめの採用管理システム(ATS)10選を料金体系と合わせて紹介します。
《料金一覧表》初期費用(円) | 月額料金(円) | |
リクナビHRTech採用管理 | 0 | 0 |
アクセスオンラインキャリア(AOLC) | 要見積もり | 要見積もり |
MOCHICA[モチカ] | 0 | 0〜65,000 |
sonar ATS | 要見積もり | 要見積もり |
HR PRIME | 要見積もり | 35,000~ |
HRMOS採用 | 要見積もり | 100,000~ |
ジョブカン採用管理 | 0~ | 8,500〜 |
i-web | 0 | 75,000〜 |
GoQ採用管理 | 30,000 | 19,800〜 |
TalentMind | 要見積もり | 要見積もり |
HITO-Linkリクルーティング | 要見積もり | 50,000〜 |
JobSuite CAREER | 要見積もり | 50,000〜70,000 |
採用一括かんりくん | 要見積もり | 要見積もり |
next≫ | 要見積もり | 39,800〜69,800 |
トルー | 10,000 | 15,000〜35,000 |
リクルート「リクナビHRTech採用管理」
(株)リクルートキャリアが提供する採用管理システム(ATS)の「リクナビHRTech」は、中途採用に特化したシステムです。
リクナビHRTechには、「リクナビHRTech転職スカウト」などの採用に関連したシリーズもあり、クラウド上で一元管理できるツールとして「リクナビHRTech採用管理」が2018年にリリースされました。
主な機能は候補者の自動登録や合格・不合格の簡単通知、選考過程を集計・分析することなどがあり、マニュアルを見なくてもできるほどシンプルで使いやすいこと、選考状況を一元管理できる点がメリットです。
「業務の効率化が進む」と評判が良いことから、導入実績は2020年時点で10,000社にもなり、導入した多くの会社から高評価を得ています。
・初期費用、月額料金ともに無料
・料金設定に登録者数の上限なし
・契約内容次第で変わるので要見積もり
マイナビ「アクセスオンラインキャリア(AOLC)」
「アクセスオンライン キャリア(AOLC)」は、人材採用業界でもシェアが最大級となるマイナビ転職がリリースする採用管理システム(ATS)です。
マイナビでは新卒採用で使われている採用管理システムとして「アクセスオンライン(AOL)」の提供もしていますが、AOLCはAOLに中途採用で必要な機能を追加した採用管理システム(ATS)となっています。
特に就職情報サイト「マイナビ」の会員登録情報の連携が可能なため、採用までの過程をオンライン化できることで、採用業務が大幅に効率化されるのです。
応募者の一元管理ができるうえに登録数による制限がなく、セキュリティ環境も整備されており、個人情報の漏洩といったリスクがありません。
・初期費用-要見積もり
・料金設定に登録者数の上限なし
・月額料金-要見積もり
ネオキャリア MOCHICA[モチカ]
総務省が2020年に情報通信政策研究所の調査結果として発表した「令和元年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、大学生のLINE利用率は95.7%となっています。
新卒応募者のほぼ全員がLINEを使用していると考えられることから、スムーズな新卒採用活動の実施にLINEの活用は欠かせません。
「MOCHICA」はLINEを使った採用管理システム(ATS)で、機能全般でLINEが活用されていることが最大の特徴となっています。
選考日程の調整から結果の通知、内定者フォローといった応募者とのやりとりを、LINEのチャット機能を使ってコミュニケーションを行うことで、取りこぼしや内定者の辞退を防ぐことができることが大きなメリットです。
・初期費用-無料
・月額料金
登録数が30人までのプラン-0円
登録数が300人までのプラン-25,000円
人数制限なしのプラン-65,000円
Thinkings株式会社「sonar ATS」
「sonar ATS」は新卒と中途の採用を一元管理できるため、新卒と中途の採用を両方行っている会社におすすめの採用管理システム(ATS)です。
採用業務の効率化が進むよう、応募者の採用活動の進捗状況に応じた対応を自動化できたり、応募者とLINEを使ってやり取りができたりと便利な機能があります。
採用の流れを図で作成できるため、作業の効率化だけでなく柔軟な対応が可能です。
契約する際には登録数の最小単位が3,000人からとなっているため、採用人数が多い企業に向いています。
・初期費用-要見積もり
・月額料金-要見積もり
Micoworks株式会社「HR PRIME」
「HR PRIME」は、採用管理システム(ATS)としては新卒採用に特化しているシステムです。
新卒応募者のほぼ全員がLINEを使用していると考えられることから、応募者との円滑なコミュニケーションをとるためにも、LINEは最適なツールと言えます。
「HR PRIME」はLINEと連携しているため、候補者とのやり取りにLINEを利用することでメールや電話より返信率が上がり、連絡業務にかかる時間や労力を大幅に削減させることが可能です。
また採用活動を実施しない期間が発生する場合、システムを使わない休眠プランがあり、無駄なコストを抑えることができます。
・初期費用-要見積もり
・月額料金-35,000円~
株式会社ビズリーチ「HRMOS採用」
ビズリーチ社が提供している「HRMOS採用」は中途採用向けの採用管理システム(ATS)で、ビズリーチ社の転職サイト「ビズリーチ」や「キャリトレ」と連携していることから、業務の大幅な効率化が期待できます。
中途採用だけでなく新卒採用にも対応可能で、採用関連業務を一元化しているため、採用活動が効率よく迅速におこなえるのです。
また採用率の算出や採用までの過程分析を行うことができるため、次回以降の採用に活かすことができます。
・初期費用-要見積もり
・月額料金-100,000円~
株式会社Donuts「ジョブカン採用管理」
「ジョブカン採用管理」は、新卒や中途に限らず、アルバイトやパートも含む幅広い採用に対応しています。
IndeedやGoogleしごと検索、求人情報 on Facebookなどのサイトと連携して自動で求人掲載できる機能があるだけでなく、LINEで応募者とやり取りできる機能がついていることから、スムーズなコミュニケーションが可能です。
・初期費用-無料
・月額料金
登録数が30人までのプラン-無料(求人媒体自動連携機能なしやその他機能制限付き)
LITEプラン(登録数が50人まで)-8,500円(求人媒体自動連携機能なし)
STANDARDプラン(登録数が150名まで)-30,000円(求人媒体自動連携機能あり)
株式会社ヒューマネージ「i-web」
「i-web」は1998年にリリースされたシステムで、採用管理システム(ATS)の中でも歴史が長く、新卒採用に関しては導入シェア最大手の採用管理システム(ATS)です。
就職情報サイト大手の「リクナビ」や「キャリタス就活」と連携しているのは、新卒採用に特化した採用管理システム(ATS)の中では「i-web」しかありません。
採用情報の一元管理や業務状況を分析・検証する統計機能などの機能があり、さらにWeb面接プラットフォームの「i-web LIVE」、ペーパーレス面接を実現する「i-web 面接支援モデル」といった周辺サービスとの連携も取れます。
・初期費用-無料
・月額料金
新卒採用モデル-要見積もり
中途採用モデル-75,000円
株式会社GoQSystem「GoQ採用管理」
「GoQ採用管理」は、採用サイトの制作が簡単に行えることや、Indeedへの掲載や採用活動の進捗が一元管理できることに特徴のある採用管理システム(ATS)です。
Hrhackerによる「【2020年最新版】全国主要求人メディア月間ユーザー数ランキングベスト100!」では、2021年2月のIndeedの月間訪問者数は3,586万人にも上り、数ある求人検索エンジンの中でも数の多さではひときわ抜きんでています。
Indeedとの連携に強みを持つ採用管理システム(ATS)を使うことは、採用活動に労力や時間がかけられない会社に向いていると言えるでしょう。
・初期費用-30,000円
・月額料金
採用管理プラン-19,800円
応募者管理プラン-29,800円
AnyMind Group「TalentMind」
「TalentMind」はAIを活用したSaaSソリューションを提供するAnyMind Groupが手がける採用管理システム(ATS)です。
AIが採用候補者を分析し、人材を発掘してくれるだけでなく、採用候補者から提出された履歴書やSNS上の情報、適性検査をもとに、自社に合う人材かどうかをAIが分析してくれます。
・初期費用-要見積もり
・月額料金-要見積もり
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社「HITO-Linkリクルーティング」
「HITO-Linkリクルーティング」は業界トップの自動連携求人媒体数で、40種類以上の求人媒体と連携できる採用管理システム(ATS)です。
採用課題を発見することにも優れており、求人情報のデータを個々の会社ごとに分けて深掘りして分析することができます。
また、分析したデータを自社好みにカスタムして集計できるため、Excelでの集計作業を減らすことが可能です。
・月額料金ー月額50,000円〜(詳しい料金は資料請求にて確認)
株式会社ステラス「JobSuite CAREER」
「JobSuite CAREER」は中途採用に特化した採用管理システム(ATS)で、長期にわたる実績があり、システムの導入だけでなく採用力をアップする提案をしてくれます。
選考待ちの応募者や選考が滞っている応募者の情報をワンクリックで表示するワンクリックサーチ機能や、募集職種を管理する募集職種管理・掲載機能など、実務にこだわった機能を提供しており、複雑な機能や操作はなく初期設定から基本操作まで簡単なのが特徴です。
多数の個人情報をクラウドで管理しているため、プライバシーマークや情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の取得をして安全性も徹底しています。
・月額料金ージョブスイートキャリア単独でのご利用の場合は5万円〜(ジョブスイートフレッシャーズ(※)と同時契約の場合、2サービスの合計価格は7万円〜)
※新卒採用向けに作られたシンプルな設計で誰でも簡単に運用できる採用管理システム(ATS)
HRクラウド株式会社「採用一括かんりくん」
「採用一括かんりくん」は新卒採用も中途採用もまとめて一括管理できる採用管理システム(ATS)で、採用活動を効率化できます。
採用担当者だけでなく現場社員も使いやすい機能の採用フロー設計は、全体の数字の進捗状況と候補者の採用選考進捗状況を一目で把握でき、途中で選考フローに変更があっても修正が可能です。
SlackやChatworkなどのビジネスチャットツールに通知できるほか、LINEやZoomを使って候補者とやり取りできるため、採用業務におけるコミュニケーションを円滑にできます。
・初期費用-要見積もり
・月額料金-要見積もり
株式会社アローリンク「next≫」
「next≫」はLINEをフル活用した採用管理システム(ATS)で、学生や若年層とのコミュニケーションに優れています。
LINEを活用することで学生との初回接点から内定後のフォローまで完結でき、電話やメールでは連絡が取りづらい学生でもLINEでアプローチすることで内定辞退率を下げたり返信率を上げたりすることが可能です。
学生の状況に合わせたメッセージを適切なタイミングで自動配信でき、密なコミュニケーションを取ることができます。
・ライトプラン(LINEでのコミュニケーションツールと応募者管理を一元化)ー月額39,800円(税抜)
・プレミアムプラン(ライトプランの機能に加えて、応募対象者に合わせた画面変更機能と詳細な分析機能を追加できる)ー月額69,800円(税抜)
株式会社ダトラ「トルー」
「トルー」は低コストで高機能なツールを提供している採用管理システム(ATS)です。
トルーを使用するのに特別なスキルは必要なく、誰でも簡単に求人原稿の登録が複製でき、応募管理を行うことができます。
サポートも充実しており、採用管理システム(ATS)の使い方だけでなくWebマーケティングやサイトの改善点など運営に関わるアドバイスもしてもらえるため、利用後も安心して運用できるでしょう。
・初期費用ー10万円(税込11万円)
・ライト(掲載求人-5件、求人票インポート-非対応)ー月額1.5万円(税込1.65万円)
・スタンダード(掲載求人-50件、求人票インポート-2回/月まで無料)ー月額2.5万円(税込2.75万円)
・エンタープライズ(掲載求人-5無制限、求人票インポート-2回/月まで無料)ー月額3.5万円(税込3.85万円)
採用管理システム(ATS)の料金を安くするコツ3つ
採用管理システム(ATS)は、導入時の初期費用とシステムを導入している間の月額費用がかかります。
初期費用が無料になることや、月額費用が安いことをうたい文句にしているシステム提供会社は少なくありません。
しかし、採用管理システム(ATS)の機能によってはオプションが別料金で発生したり、契約期間や採用活動を行っていない時期にも料金がかかったりするケースなどがあるため、注意が必要です。
トータルでコストがいくらかかるのかを見極めるためのコツを3つ、紹介します。
(1)複数社から見積もりをとる
採用管理システム(ATS)の料金は、候補者の登録可能な数や使用できる機能によって変わります。
採用スケジュールの管理や求人票を作成するなどの基本的な機能のみであれば、料金を低く抑えることはできますが、採用管理システム(ATS)を使う際に人材の採用率や部門ごとの結果、採用にあたっての費用対効果といった多様な分析など、必要な機能が増えるほど金額が高くなるものです。
重要なことは、自社の採用方針に合うのはどういう機能かを見極めることでもあります。
自社にとって必要な機能を把握し、システムを提供する会社は複数社から資料を請求し、見積もりを取りましょう。
なおインターネットで検索すると、採用管理システム(ATS)の提供会社から無料で一括見積もりを取ってくれるサービスもあるため、利用してみることも検討してみてください。
(2)シンプルな機能の商品を選ぶ
機能が高いほどコストも高くつきます。
長期間のデータ保持、採用の一元管理、採用過程の分析など、機能の高いものはいくつかありますが、その機能が自社の採用方針に合っているとは限りません。
特に採用活動に経費や労力をかけられない会社にとっては、コストを抑えるためにも、機能がシンプルなプランを選ぶことでランニングコストを抑えることができます。
また多くの採用管理システム(ATS)が応募者の登録数で月額料金が変わるため、採用する人数の規模に合わせた料金体系で選ぶのがいいでしょう。
商品によっては、期間限定で無料トライアルができるところもあるため、自社にマッチするかどうか試しに導入してもいいかもしれません。
(3)オプション機能をつけない
シンプルな機能のみのプランを選んだ場合、契約内容によってはオプションをつける必要があります。
オプションは無料のものもありますが有料のものも多く、採用までのプロセスや費用対効果を分析するなどの機能が高くなるほど、オプション料金も高くつくものです。
まずは有料オプションにはどのようなものがあるかを調べましょう。
調べた結果、オプションをつけなければ料金は安く抑えられることも想定して、本当に必要な機能かどうかを判断するのがおすすめです。
採用管理システム(ATS)の選び方5つのポイント
自社の採用方針に合った採用管理システム(ATS)を決定するうえで、料金以外にも重要なポイントが5つあります。
いずれも見落としがちなポイントでもあるため、チェックしておきましょう。
募集職種や雇用形態に合ったものを選ぶ
採用管理システム(ATS)は、人数が多いか少ないかによっても月額料金が大きく変わります。
応募者の登録人数によって月額料金が変わる設定にしているシステムがあるだけでなく、新卒や中途、パートといった雇用形態に基づいた採用のサポートを目的に開発されたシステムも少なくありません。
採用管理システム(ATS)には、栄養士のように資格が必要な専門職やコールセンター業務といった特定の専門職種限定、関西のみやアジア地域という形で地域を限定するなど、採用内容に特化して開発されたものもあります。
自社の採用方針を確認したうえで、採用方針に合ったシステムかどうかを調べて選ぶことが大切です。
使い勝手のよいものを選ぶ
採用管理システム(ATS)には募集する求人案件や応募者の情報管理といった基本的な機能に加え、採用業務の自動化機能やさまざまな採用活動における行動分析といった高機能なサービスがついていると、ランニングコストが高くなります。
どんなに魅力的な高機能でも、採用方針に合っていなければ意味がないため、採用方針や業務に見合っているかなどを考えて選ぶことが大切です。
また採用管理システム(ATS)の多くが1年単位の契約期間で定められており、採用活動を行っていない時期でも月額料金が発生することも考慮する必要があります。
採用管理システム(ATS)の中には、無料トライアル期間を設けているところもあり、複数のシステムや機能を使ったうえで、どの採用管理システム(ATS)にするか決めましょう。
セキュリティの強度が高いものを選ぶ
採用管理システム(ATS)では膨大な数の個人情報を扱うことになるため、セキュリティ対策は必要不可欠になります。
採用管理システム(ATS)をSaaS型で提供しているところが多いため、個人情報のデータはシステム提供会社のサーバー上に置かれるのが一般的です。
システム提供会社が信頼のおけるサーバーを使っているかどうか、個人情報保護や通信セキュリティのポリシーが整っているか、アクセス制限やSSL(暗号化通信)対応の有無について、必ず確認しましょう。
また採用管理システム(ATS)を使うに従い、応募者のデータが蓄積されます。
大量の個人情報が絶えずやり取りされる中で、システム運営会社が持つサーバーや通信環境次第で処理が遅くなったり不具合が発生したりしたときに、データ損失が発生することがあるのです。
サーバー管理やデータのバックアップなどのサポート体制が整っているかも選ぶポイントといえます。
複数の求人媒体を一元管理できるものを選ぶ
ほとんどの企業は人材派遣会社や求人媒体を複数使って求人活動を行いますが、複数の人材派遣会社・求人媒体の担当者とのやり取りやそれぞれの応募者情報・選考状況をまとめるには、時間や労力がかかってしまいます。
採用管理システム(ATS)を導入することで、複数の求人媒体・派遣会社とのやり取りや応募者の選考状況を一元管理できるだけでなく、情報を社内で共有することも容易になるため、業務効率化や人件費削減につながるでしょう。
自社の採用課題を見つけられるものを選ぶ
採用管理システム(ATS)を利用することで、自社の採用活動の課題を可視化し、改善することができます。
例えば、スケジューラー(応募者データを自動で取り込んでスケジューリングを行うための仕組み)と連携した場合、自社サイトに訪問した求職者の流入経路を求人媒体ごとに可視化できるため、以下のような採用課題を見つけることが可能です。
・求人活動の進捗状況を把握できていなかった
・内定までいく確率が低かった
採用管理システム(ATS)を選ぶ際は、採用課題を見つけられるような機能があるのかも確認しましょう。
まとめ
数多くの採用管理システム(ATS)の中から自社に合ったものを選ぶためには、商品の特徴だけでなく料金体系や相場を知ることが重要です。
各システムの特徴を理解し、長期的展望でコストに見合うかどうかを見極めるためにも、資料請求や一括見積もりなどを精力的に行いましょう。
効率的な採用活動をおこなうためにも、採用管理システム(ATS)の導入を検討してみてくださいね。
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※この記事は、2022年6月現在の情報を元に作成しております。